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甦る治安維持法、人権擁護法案 [小ネタニュース(時事ニュース)]

人は「神」の奴隷になりたがっている、とはSF作家山本弘氏の名言だけれども、実際に「奴隷」にしかねない法案が、我々の頭上に降臨するために審議されている。(先送りには“一応”なったけど)

デストピア。ユートピアの反対。小説「1984」のような徹底管理された社会。思想は統一され、批判は許されず、ノートに思いのままを綴ったというだけで政府の役人に拘束された“私”は「1」を「2」といえと強制され拷問をうける。
そんな世界は日本と全く関係ない、絵空事だとお思いだろうか?
これはやがて現実になる可能性が高い。

よくわからない方にデスノートで人権擁護法案を解説したものを↓
・ http://n.jeez.jp/note/src/1110535459724.jpg

この運動を強力に推し進めているのが部落解放同盟というのは本当だろうか。松本治一郎氏を尊敬する私としては信じたくないが。しかし松本翁が亡くなってから解同が利権といった部分に食いつくようになってしまったように思われる。

■ 現在の情勢

人権擁護法案、与党懇話会に差し戻し

政府が今国会で再提出を目指す人権擁護法案をめぐり、自民党は18日、3回目の法務部会・人権問題調査会合同部会を開いたが、賛否が分かれ党内了承を見送り、与党人権問題懇話会(座長・古賀誠自民党元幹事長)に法案を差し戻した。自民党法務部会でも並行して議論する。

 今国会での成立を強く求める公明党は、自民党部会で提案された「人権擁護委員に国籍条項を設ける」「メディア規制条項の削除」などの修正案に難色を示している。古賀氏は、公明党と連動する形で巻き返しを図るとみられる。

 古賀氏「福岡2区の補選(の選挙協力)も含めて公明党と話はついている。何とか国会の場に議論を移してほしい」

 安倍晋三幹事長代理「言論の自由や政治家の信条にかかわる法案だ。強引に党内の議論を押さえ込むのは不可能だ」

 この日の自民党合同部会が始まる2時間前、法案づくりを主導してきた古賀氏は慎重派の安倍氏と会談。1時間20分間の押し問答でも意見は一致しなかった。古賀氏は「法案を国会に提出しなければ、公明党の選挙協力が得られなくなる」との考えをにじませた。

 合同部会で、終盤になっても結論が出ないことにいらだった古賀氏は、慎重派の発言をさえぎるように「お願いがあるので聞いてほしい」と切り出し、「今までの議論を与党人権懇に持ち帰りたい」と提案。これに対し「自民党のレゾンデートル(存在意義)にかかわる問題だ。引き続きここで検討すべきだ」(古屋圭司党改革実行本部長代理)との異論が相次いだが、古賀氏は「与党人権懇が持ち込んだ法案だ。誰も一任させろとは言っていない。私の人権を守らせてくれ」と声を荒らげて押し切った。

 【2005/03/19 東京朝刊から】

http://www.sankei.co.jp/news/050319/sei048.htm より(太字筆者)


しかしマスコミはかたくなに報道しないですね。かろうじて朝日が法案賛成派として立場を表明しているくらいだろうか。メディアで反対しているのは産経ぐらいだと思われる。結局古賀氏は選挙対策、解同票と創価学会票を狙って法案設立させたのではないだろうか。(太字の部分を読む限り)

こんな風になることはないよ、と大半の人は思うだろう。しかし戦前、治安維持法が導入された際、多くの国民が同様に思っていたのではないだろうか。この法案は拡大解釈などできる余地がある。疑わしきは排除だ。拡大解釈をして憲法9条をないがしろにしてきたのはどこの政府だろうか。

これは「人権擁護法案」などではない。けっして。羊頭狗肉どころか、甘いお菓子と思って食べたら青酸カリの塊だった、ということにもなりかねない。人権擁護などと古賀誠や山崎拓などに主張されたら、墓場から松本翁が甦りかねない。こんな法案は絶対阻止すべきである。


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コメント 4

むすむすの虎

ソネッティに入っていけません(涙)
うちの祖父が昔パージされてぶち込まれたらしく、投獄者リストが載った本に名前が出ていました。
国にとって都合の悪い人間は口を閉ざされるか、引っ張られるかってことでしょうかね。
実際にパクらなくても、いくらか口を開かせないようにできればそれで充分なのかもしれませんね。
それにしても手足ではなく口を縛ろうなんていう考えはどうも過激すぎる気がします。

最近の解同は大衆受けしそうな問題にはかなり首を突っ込んで活動なさっているみたいで、コアなところ以外はどうもピヨピヨしているように思うのですが…
東北の大学にも少しづつその系統の団体が活動している形跡を、自衛隊派兵反対グループのチラシで発見しました。
東北大と山形大あたりで。

いつまでつながらない状態が続くのでしょう・・・
勢いにまかせて初体験の記事を書いちゃおうかななんて妄想&暴走しています byほりえもん なんて。。

by むすむすの虎 (2005-03-23 12:07) 

るりっち

無理しちゃいかんばいw>初体験記事
そういや今朝メンテナンスをしたみたいだから、それなりによくなっているのだろうか。
差別問題は被差別者が差別者となれば解決するのだろうか。この法案を見る限り、作成者がそういう風に考えていると思わざるを得ないです。

by るりっち (2005-03-26 10:50) 

むすむすの虎

今の政治家に法哲学の力がないのだろうな、と、思っているんです。
もうその点だけでもこの法案に反対なんです(笑)

個別の人権・権利とか、自由とかの問題を、歴史だったり憲法との関係できちんと相対化しないと、狭い現実との対比だけで誤った法律が出来上がってしまうと思います。

黄泉若宮さんに焚き付けられて記事を準備しています。準備と言っても図書館と本屋に通ってるだけですけどね☆

by むすむすの虎 (2005-03-27 10:18) 

瑠璃子

私ももう少し忙しさが緩和されたら、法案読み込んで問題点に踏み込むつもり。結局法務省に疑問を問いただしたらアレだったし…。結局あいまいな定義がどうなるか、みんなよくわかっているだろうにねえ。水平社宣言を読むたびに身体が熱くなるのに…嗚呼。

by 瑠璃子 (2005-03-31 13:25) 

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