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週刊文春「16歳タリウム少女」を読んだ [小ネタニュース(時事ニュース)]

そういうわけで読んでみました。週刊文春。旧聞ですみません。出し遅れの証文であることは重々承知。

「母毒殺日記」一挙掲載!

などと勇ましいことを書いてありましたが、なんのことはない。単にまとめサイトと同様にキャッシュに残っていたのを掲載しているだけ。つまり削除済みである部分については読めず、尻切れトンボ状態で載ってます。なんだ。

ルポ記事については、かなりセンセーショナルではありつつも(彼女の部屋には鳩の内臓や猫の首をホルマリン漬けにしたもの、うさぎの手足を剥製のように乾燥させたモノ、ナチス党大会の画像などがあったなど)、彼女の小中学校時代の話しについて詳しく書いてあった。友達はいず、“僕”と自称していたのは小学校時代からだったよう。しかし『床に落ちたものを食べさせられたり』(小学校時代の同級生談話)といじめをうけていた様子が見受けられる。総じて孤独を抱えつつ生きていたようだった。

そういうわけで“なるほど”と思う記述が続く中、識者の寄稿というカタチでのせられていた記事だ。石田衣良はまだある立場からの提言ということで「まあそう考えるのも仕方ないかな」と思わせるのだが、噴飯モノだったのが、ジャーナリスト草薙厚子という方の書いた記事だ。「酒鬼薔薇と佐世保女児との驚くべき共通点」と題して考察をしている。酒鬼薔薇との接点をあげ、論述を進めている。(赤字引用箇所は前掲書より)

もう一つ特徴的なのは、少女の感情的な起伏の少なさです。逮捕された少女はおおむね落ち着いて警察の取り調べに応じ

ってアンタ、逮捕直後泣いたり笑ったり感情の起伏が激しかったって警察より発表されてますけれども。“おおむね”という割にはちょっとパーセンテージが多くないですかね?いまも捜査員を「おまえ」と呼ぶなど、とても精神的に落ち着いているとは思えませんが。少年Aの性的サディズムと今回の少女に共通する点として性的サディズムについて少し触れた後、三人に共通する特異な点についての記述となる。

この二つの家庭は子供を非常に厳しく育てていました。そのため、少年Aも佐世保の女児も、親の死を夢見る文章を書いていました。

三者に共通する点としてあげたこの「親の死を夢想する」ということですが、個人的には“非常に厳しい家庭”でなくても、思春期の反抗期からくる鬱憤やら圧迫感から、親の死を夢想しない子供はいないと思う。誰しも一度ぐらいは「親なんて死んでしまえばいいのに」と考えると思うのですがいかがでしょう。この方は「親なんていなくなればいいのに」と考えたことはないのだろうか。その感情を発表するツールがあれば、おそらくそういう時期のわたしもweb上で同様の文章を書いていたかもしれない。当時、そういった感情を日記には書いていたから。そうして発散することにより、実行へは至らないのではないだろうか。つまり、鬱屈やらなにやらを文章化し後で読み直し客観視することによって“なんちゅうアフォなことを書いていたのか”と赤面する。そうして自分の異常な状況に気づく、というような。だからこういう拙速な結論づけには非常に疑問を感じる。

母親とコミュニケーションが疎遠だった』、ということと『だからこそ母親を標的にしたというよりは、たまたま狙いやすかったのが母親だった』がイコールになる意味もよくわからないし。で、ではどうしてこういう子供たちがでてきてしまうのか、という結論部分に登場するのは、例によってゲーム脳…。(ゲーム脳とは記述してはないけれども、ヴァーチャルが前頭前野を刺激して云々っていうアレ)もういい加減に事件を利用して自分の考えを喧伝するという方法はやめませんか、といいたくなりました。しかも冒頭で性的サディズムの傾向から犯罪にいたったのでは?と誘導しつつも、ではなぜ母親だったのかについてはちっとも言及されてない。まさか近親(略)じゃ?と不謹慎な嫌みの一つもいいたくなりました。

マスコミやワイドショーは結局特殊な事件に仕立て上げたいのだな、と妄想してみたり。何度も言うけれども、これはどこの家庭でも起きる可能性があるとわたしは思っている。パズルのピースを集めながらも、決定的なピースを得ない人と得てしまう人がいる。ではその差はなんなのか?それを考えることが、あなたがフランケンシュタイン博士とならない唯一の手段であるとは思わないだろうか。読めば読むほど残念に思う記事だった。


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コメント 5

真琴

日本のTVや雑誌は、事実を伝える能力がないので、やむを得ませんよね・・・(注:”日本の”と断ったのは、他国のTV等が優れいてるという意味ではなく、単に外国を知らないから、です。)。
by 真琴 (2005-11-13 18:48) 

枇杷

こちらでははじめまして。
少女云々…というより、この少女に簡単に毒物(法律上は劇物だったそうですが)が渡ってしまったことの法が問題と思うんです。少女の通っていた学校というのが地元ではかなり信用度高くて、その学校、しかも科学部の名前を言えば信じてしまった薬局の人の気持ちも分からなくもない、っていう書き込みも拙ブログにあったのですが、やはり「法は法」できちんと守っていないと。毒物事件の全体とまで言わないですが、管理の杜撰さとかはかなり言われるところだと思うのですが…。その文春の記事は拝見していませんが、どういう立場の方の分析でしょうか?それも杜撰に思います。こちらご参考まで。
新潟青陵大学・碓井真史氏サイト 心理学 総合案内 こころの散歩道
母親毒殺未遂事件の犯罪心理学
http://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/syounen/2005/thallium_attempted_murder.html
by 枇杷 (2005-11-16 23:22) 

あんとに庵

瑠璃子様>
ちょいとトラバさせていただきましたです。瑠璃子さんのこのエントリから更に考察が発展しましたです。有難うございます。続きを楽しみにしております。
by あんとに庵 (2005-11-17 03:12) 

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