「シティ・オブ・ゴッド」「地獄の逃避行」「変態村」「ドッグヴィル」映画寸評 [映画レビュー※ネタバレ注意]
【シティ・オブ・ゴッド】
面白さ ★★★★★(★は5つで満点)
編集音楽 ★★★★★
(音楽の使い方、編集の自在さ、「いつまでも蜘蛛女じゃねーよ」というブラジル映画の意気込みが感じられる。うますぎて、みている間中ずっと「うまいうまい」を連呼する羽目に)
映像的魅力★★★★
(錯綜してわかりづらい部分も有る。だがそれがいいといわれればなあ…ということでかなり★4つは微妙なところ。とにかくいろんな意味で「うまい」映画。久しぶりに「騙された!」とひざを打ちたくなります)
【地獄の逃避行】
面白さ ★★★★
編集音楽 ★★★★★
映像的魅力★★★★★(美しすぎ)
叙情性 ★★★★★
(この余韻をどう表現したらいいんだろうか。見終わったあと不思議な充足感がある。敗れたる者、おまえはうつくしい)
【変態村】
判定できず(面白くなさ過ぎ。ネタとしても)
【ワンダフル・ラブ】
面白さ ★★★★
編集音楽 ★★★★
映像的魅力★★★★1/2
(変態村の特典映像。かなりイケる不思議な短編映画。これだけのために変態村を借りる意義はあるかも。ただグロい話ではあるので死体描写が苦手な人は要注意)
【ドッグヴィル】
面白さ ★★★★
編集音楽 ★★★
映像的魅力★★★(舞台みたい。あきてくる)
哲学的要素★★★★(つまり能書きタレな側面もあり)
フラナリー・オコナー度 ★★★★★
(善良な人が善良さにより不条理なまでに不幸になる)
役者豪華度★★★★★
(ローレン・バコール等やたらに豪華。このメンツにはニコール・キッドマンでは多少分が…)
参考までに、俺ちゃん的オススメを。
映画好きにはなにはなくとも江戸むらさきとして「シティ・オブ・ゴッド」を。編集の見事さ、伏線のはり方とその回収の巧みさ、映像美、音楽の使い方、見事!と喝采をあげるしかない。ここにこれくる!?こんなとこに嗚呼…みたいなのが延々続くのですよ。まさにいやんイケズなイカせ屋映画。気持ちよく悶え死んでください。
で、映像美に拘りたい人、ブロークバックマウンテンみて「おいおいそんなにCG使って明度と彩度強調しなくてもいいだろうがよ」と苦笑した方には、テレンス・マリックのこだわりが納得できるし酔えると思うので「地獄の逃避行」(どうでもいいがこの邦題はなあ。せめて「荒野へ」とかそんなのにすればいいのに)。実際に起きた「チャールズ・スタークウェザー事件」に材をとりながらも、美化せず、無法者の愛と死、それを内包しつつ輝く南部の自然、として表現。ちなみにブルース・スプリングスティーンはこの映画からインスピレーションうけて「ネブラスカ」を作り上げたことでも有名。不思議な余韻と叙情性。何度でもみたくなります。
そしてとにかく嫌な気分になりたい人、人生に嫌悪と懐疑を抱きたい人、徹底的な人間不信に陥りたい人、ニコール・キッドマンを痛めつけたい人(トムちん)にオススメは「ドッグヴィル」。見た後はかなり不快な気持ちになることは私が保証します。(ならなかったら全額返金つーよりも、自らの人間性を疑った方がいい)
いじょ。おのおのの個別レビューはまたあとで。
変態村はつまんない…と…φ(`д´)カキカキ
by ひかりこ (2006-11-20 16:15)
つまらんかった。しかし特典映像はいいんだな。特典映像をメインにして変態村を付録にしたほうがよかったかもw
by 瑠璃子 (2006-11-22 10:58)