おなかをすかせたこども [みちゃイヤン☆(エロ濃厚)]
日の当たらない部屋の中で、私たちは身体を舐めあっていた。
午後の物憂い空気が支配し、貪りあうというよりはむしろ、することなしの暇つぶしのような塩梅で、ただそれを行っていた。それにしては少々、真剣すぎる気もしないでもないが。
彼の舌が私の上を滑る。あとは一筋のぬめりとなって存在するが、まるで絵の具のように、何らかの絵を描かんと欲しているようにも思える。
一週間はとても長い。
わたしたちはじりじりしながら時間の過ぎるのを待っていた。秒はすりつぶされ、細かい霧となって飛散し、やがてまた新たな時間がやって来る。その繰り返しをうんざりしながら、それでもじっと眺めるしかない。わたしはいつも彼のことを考えていた。彼の肌の感触や、ごわつく髪の手触り、癖の有る話し方などを思い、身体の奥がぬるむのを感じながら、時間を消費する作業にいそしんでいた。空白は時に頭痛をよぶほどであることをしみじみと思いながら。
そんなことだから。わたしたちはあうとすぐにいくべきところにいき、空腹に耐え切れなくなった子供のように、顔をこすりあい、肌をすりあわせて、下半身を動かす。ねっとりとした蜜のようなものがわたしたちから流れ出て、部屋を覆い、ただひたすら行為に没頭する。彼の舌が私の唇の上をいききする。彼の唾液がすき間から流れ込み、私はのどを鳴らして飲み下す。舌を突き出し、彼のと絡める。暖かくざらつくそれはまずは上から私の中へ侵入する。そこにそれがあてられた瞬間、それだけである種の到達を覚えた。ゆっくりと押し込まれとても熱くなる。湿度と温度と体温の上昇をとても心地よく感じながら。私は彼を見る。彼も私を見ている。目の奥に有る悲しみをみないようにしながら、わたしは彼につぶやく。愛している、と。
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