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著作権侵害問題について最後に [たまには真面目に語ってみる(コラム)]

※以前の記事にいただいたコメントへはこの記事をもってレスポンスとします。この問題についてのみ、個々の記事についてレスはいたしません。ご了承ください。

今回、著作権侵害の恐れがあった件のブログは閉鎖し、一件落着しているかに見える。だがこれで本当に良かったのかは疑問として依然私の体内に残る。

私が2ちゃんねるで煽ったなどと個人中傷に走っている方もいる。他者が自分の行動をどう認識しようと、当然のことながらそれは当方の範疇外になってしまうので、内心の忸怩たる思いとは別に、それはそれで致し方ないと納得は出来る。だがよくわからなかったのは、特に個人的に親しいと称する方からいただいたコメントだった。これには正直驚いた。端的に思うのは、個人的にメールをやり取りするような間柄なら、なぜ事態が大事になる前に、メールかなにかでそっと「著作権侵害の恐れがあると思うんですが」と忠告してあげなかったのだろうか。件の男性も、見知らぬ私のような人間に言われるよりも、よく自分のblog゙にきてくれて、メールもやりとりするような方からいわれたほうが、どんなによかっただろうか。そうしていれば、彼はまだまだブログを続けられていたかもしれない。忠告、進言を攻撃あるいは中傷と受け取ることしかできないのはかなしい。このように「好き」「嫌い」といった感情的な対応ではなく、物事に対しては是々非々といった論理的な対応を私は望む。

私がなぜ彼に続けてほしかったのかというと、私も以前、割と著作権についてはテキトウに考えていた前科があるからだ。私に対して「それは著作権侵害の恐れがあるからやめろ」と諭してくれた人がいて、結果著作権についてきちんと考えられるようになった。そういう個人的な経緯があるだけに、このような終わり方がひたすら残念である。彼がこれをきっかけにして、自分の言葉を自分のペースでつづっていくスタイルになれば、もっともっとファンができていたと(偉そうなことをいうようだが)私は思っている。だが今回、非常に残念だったのは、彼がブログを閉じることもそうだが、安易な荒らしが横行したことである。個人的には彼と著作権問題についてTBして論議しあうことも視野に入れていたし、周囲の人にも「著作権」について考えてもらえるよいきっかけにもなるはずだったのに、このような中傷のコメントがつけられblogが荒れることは、問題の本質が単なる感情論に陥りがちになり著作権についての論議ではなく目先の中傷へ論点がずれてしまうだけである。もっと冷静な行動がとれなかったのだろうか。荒らしについては私は以前の小紋君のときから一貫して否定している。意見があるなら、記事にしてTBするか、少なくとも中傷レベルの文言を書き込むべきではない。

著作権については、わたしの記事にコメントを寄せてくれたあんとに庵氏、春巻氏の記事のような著作権保持者側の意見が非常に参考になると思う。特にお忙しい中、私のコメント欄へ貴重なご意見をくださったあんとに庵氏には心から感謝の意を表します。そして同様にお忙しい中実際にかかわっている側としての著作権についてどう考えるかを記事にしてくださった春巻氏にも謝意を述べます。本当にありがとうございました。WinMXやWinny、あるいは海賊版などが使われていく中で、感動を与えた、面白かった、勉強になった作品にはきちんとした対価を払うことの意義を、もう少し考えたいと今回改めて考えた。クリエイターが良いものをつくり、消費者である我々が、それをいつまでも楽しむためにはどうしたらよいのか。blogはこのまま無法地帯となっていてよいのか。まずは著作権について考えなければ、解はでないと私は思う。


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コメント 10

著作権の問題というは難しいというかデリケートというか複雑ですね。僕自身、写真が半分仕事になっている部分もあるので使用されてしまうととてもつらいです。
by (2006-02-09 18:29) 

本当に残念…。
彼に
「もう少し早く出会えていたら」
と、メッセージ頂いたけど
それよりも
瑠璃子ちゃんが言うように
彼のご友人の中に忠言してあげる存在がいなかったのかな?
と、悔やまれるの…。
悪い人じゃないと思うしね。
by (2006-02-09 19:25) 

おっと

うちのblog緊急凍結中です。
良かったら覗いてみてください。
by おっと (2006-02-10 01:41) 

うん、事は彼だけの問題ではないよね。
それでもやっぱり”切断”して、はい、おしまいって幕の引き方が引っ掛かるんだ。
荒れた事が根本的なものまでずらしてしまった感も否めないね。
by (2006-02-10 01:56) 

満足したのは、彼のブログを閉鎖に追い込みたかった人達。
それが悔しい。
by (2006-02-10 04:24) 

あんとに庵

いやぁ、はじめは元の騒動の方を知らずにここだけ読んでいて瑠璃子さんがなんかトラブルに巻き込まれているなぁ・・・という認識しかなかったのですが。
著作権について書いた時、はじめて問題となった方のブログを見ましたが、写真はともかく詩のようなエッセイのそういうものも含めて彼のファンがいたのだろうことは想像がつき、だからファンの方々もこんな終り方は淋しかったのかもしれない。とは思いました。
ものを作るというのは実存がかかってくるので、厳しいようですが、しかし著作権に敬意を払う、創った本人を応援する、というただそれだけで今もどこかで才能のある人を産みだす土壌を創っていくことになるのですね。我々も又そういう意味でのパトロネージでもあるわけです。
by あんとに庵 (2006-02-10 16:09) 

TBします。
いや、書きます。
by (2006-02-10 16:37) 

アキオ

いつでも、尻馬に乗る人は、お気楽極楽、なんですわね。。
by アキオ (2006-02-10 19:08) 

アキオ

しかし、あおったって。。
2ちゃんにいってきたら、、と言う感じですね。

教えて坊、クレクレ坊がおおいな、、まったくよ〜w
by アキオ (2006-02-10 19:13) 

izumi-nomizu

とりあえず久しぶりに覗いてみましたが、経緯についてはこれから読むとして本記事の内容には賛同です。
>春巻さん
ブログを閉鎖に追い込むという目的を持った人なんて、たぶん居ないんですよ。
ああいうのは、荒らしに便乗して自分も何か言ってみたかっただけだと思います。
結果として荒らしたブログを閉鎖に追いやって、何か成果を出した気分になっている。
余計に悔しいですけどね。
by izumi-nomizu (2006-02-11 15:29) 

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