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あけましておめでとうございます [ごきげんいかがワン・ツゥ・スリー(日記)]

あけましておめでとうございます。

俺は2日に、長野から帰ってきました。

夫の実家が長野にあるため、年末から正月にかけては長野に行くことが定例となっています。元日にチェサ(法事)をやるんだよね。元旦にお墓参りしそこでチェサをする。チェサというのも幅広い言葉なんですが、ただまあ、ある程度簡略化された儀式のようなもの、とわからない方は思っていてください。いつかざっと紹介したいと思います。

で、松本によってミキハウス福袋をゲトしてきたよ。
雪の降る中開店前からすんげー行列。

 IMG_1660.jpg

これは百貨店福袋に並ぶ人ですー、お店にはいる方はこちらって案内されたけど、そっちもすごい人だよ!雪がちらつく中しばし待つ。開店と同時に入店したけど5階のミキハウスについた時点でラスト1袋に…。どんだけ訴求力があるっちゅーねん。

IMG_1661.jpg
↑中身はこんな感じ。値札見る限り2万以上にはなってました。単なるプリントじゃなくて全部アップリケ+刺繍ですわよ。丁寧なお仕事よねえ…。年末は2万円福袋を予約しようと思いました。ちなみにこれまたお得と噂のエディー・バウワーの福袋は購入できず。これも年末の楽しみに残しておこう。

さて話は変わりまして。

帰り道、夫の出た松本朝鮮初級中級学校による。

そこは既に廃校となっており、かなりの年月が経っているせいか、見た目もボロボロで、ガラスもあちこち割られ、放火された形跡もあった。高台の、松本市内を一望できる場所にある廃墟は、悪目立ちしながらも、怖いよりもむしろ寂しい印象をうけた。廃墟マニアにも有名で、ネットで検索すると中の様子のルポがいくらでもでてくる状況だ。寮が併設されていたため、敷地は結構広い。
「ここにはプールがあったんだ。そういう朝鮮学校は全国でも数少ないんだよ」
裏に回ると浅いプールが確かにあった。夫が初めて性体験をしたという革命準備室?のガラスも割られていた。窓ガラスの向こうに学園祭の看板らしきチョゴリ姿が透けて見えるところもあった。かつて生徒が走り回り、教室で雪合戦をやったなんていう活気を想像するのは難がある、そんな風情だった。時間に任せたまま朽ちようとしているのがいかにも寂寥であった。もう一周する?と私が尋ねると、少し考えてから、いや、やめよう、と彼は言った。
「ぼろぼろ過ぎて、泣きたくなる」

行きは高速道路を使い、帰りは「昔アボジやオモニが送ってくれたように」国道をはしることにした。からりとした晴天なのに雪が舞う。たんぽぽの種子が風に流されるように。風花というらしい。山道でのそれは、体の深い所をわしづかみにされるような郷愁を催させる。なぜか車ででるときに義母に抱かれた息子が見せたなく寸前のようなしぶい顔を思い出した。自分は置いていかれるのだ、ということをぼんやりと自覚していたのだろう。明るい顔の義母とは対照的に、僅かに眉根をよせたしぶい顔を私たちに向けていた。なるべく早く帰るからね、と声をかけながらも、後ろめたい気持ちに駆られる。振り返ったら泣くかもしれないと後ろも見ずにその場を離れた。その顔をふと思い出していた。

風に舞う雪はすぐに消える。あとも残らない。私のこの郷愁も、じきに失ってしまう。忘れたくないことを多く抱えながら、いきていくのだ、と、息子の元に私たちは車を走らせていた。いつかこの風花を息子とともに眺められればいいな、と思いながら。


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谷口誠一

スレ立て主様、新年明けましておめでとうございます。

長野県松本師ですか・・・実は私の母の実家も松本なんですね。
で、祖母や大叔母は、あの川島芳子と何度もあったそうで、北京語やモンゴル語、満州語、清朝や満州国の歴史について教わったそうです。その影響で私は妙に「満州」とか「清朝」とかの言葉に引かれまして、ハングル板などで刺青さんらにたびたび質問しております(苦笑)

話がずいぶん飛んでしまいましたが、また長野に行かれた際には
「おやき」と「信州蕎麦」をお求めください。本当に美味です。

駄文、誠に失礼いたしました。
by 谷口誠一 (2012-01-05 22:48) 

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