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「蜂蜜」をめぐるあれこれからよしなしごとを考える [ごきげんいかがワン・ツゥ・スリー(日記)]

マイミクさんが蜂蜜を食したところから考察を発展させられているのを読み、連想したことをちょいちょいと。
 
私の田舎(とはいえそこで暮らした経験はないので、ひとつの祖先の地という意味合いで用いる)は信州長野の諏訪である。名産品は割とあるけれど、オススメしたいものといえば「眞澄」でもなく、「蜂蜜」である。
 
山田養蜂場(例のCMやってるのとは別)というところが販売している蜂蜜、これがとてもいい。国産蜂蜜100%ということよりも、むしろ「花の種類によってここまで味が違うのか」ということが実感できる。例えば「そばの花」の蜂蜜は、苦味があって、コクがあるけれどもあまり好ましい味ではない。(でも料理の使うと非常によい)アカシアはあっさりしていて、りんごはコクと香りがいい。私がよく用いるのは「千草蜜」で、これはその名のとおり雑多な草花の蜜であり、味とコクと甘味が強く、特にケーキを焼くときに用いると色と香りがすばらしい。下手な腕をカバーしてくれるほどである。この味になれてしまうと、普通の蜂蜜が物足りなく思えるほどだ。値段もそんなに高くないし。(ちなみにもうひとつここの「ウリ」にレモンを漬け込んだ「はちみつレモン」というのがある。少量をお湯で溶かして飲むととんでもなく美味い。調子に乗って大瓶を買って毎日飲んでいたらたちまち一ヶ月10kgぐらい太った。危険物質である。)
 
産地によってカカオの味、そして作られるチョコレートの味が異なるように、蜂蜜もそうである。こういう繊細な味は、確実に記憶に残る。そしていつかその味と購入場所のイメージが分かちがたく結びつき、「故郷の味」というのを作り上げていくのだ、と私は思う。例えば蜂蜜を食す度に、いまはもう会話することもできなくなった祖母が「あの蜂屋さんは全国ずーっと旅をして蜂を探して回ったんだよ」なんてことを思い出したりするし。
 
たぶんこれは多くのヒトに共通したことだろう。夏になると、東京でもゴーヤーが売られている。沖縄出身であるミッチェルは欲しがるけれども、「宮崎産」なんて札がついていると「ニセモノだ」といって見向きもしない。沖縄のに比べて味が濃くない、と彼はいう。味覚は記憶に通じ、記憶は「己」を組成するものだから、遠く離れているときほど「妥協」しづらいものであることは容易に察しがつく。それぐらいの「贅沢」は許されてしかるべきなのかも、しれない。
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