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「嗚呼満蒙開拓団」を見に行くことにした [たまには真面目に語ってみる(コラム)]

本日はシネマヴェーラ渋谷で「赤い髪の女」なんぞをみるわけですが、その前に岩波ホールで興味深い映画をやっていたのでそこらへんから攻めるつもりです。

嗚呼満蒙開拓団http://www.iwanami-hall.com/

昨日早稲田松竹でチラシを見て、そこに書いてあった証言を読んで、にわかに信じがたく、と、同時に結局日本ってなんも変わってないじゃんと思ったのでした。概略をまとめると、食うや食わずの生活をしていたので役所に相談したところ渡満をすすめられた、曰く満州へ行けばお米もたくさんあるし、作物は誰にでもできる、など。何度も勧誘され、一家で満州へわたることにした。そして満州に着いたのはなんと昭和20年5月26日。証言者は父母や妹を失ったという。あまりのことに申し訳ないが一瞬証言を疑ってしまった。知っての通りこの時期すでに敗戦の色は濃いどころではなく、この一ヶ月後に沖縄戦は壮絶な玉砕で幕を閉じることになるわけだから。当時の渡航状況がいまとは比べ物にならないとはいえ、一ヶ月かかったとしても、東京では大空襲をうけたあとだったりしたわけで、正気の沙汰とは思えない。なぜすすめたんだろう。おそらくは(これは今にいたっても同じことが行われているのだが)「そうしろと上に指示されていたから」なんだろうな…。

開拓団の避難所があった中国の方正地区には開拓団の慰霊碑がある。それは、開拓団にいた女性が助けてくれた中国人と結婚し、その地で暮らしていたところ、畑を開墾したら大量の日本人人骨がでてきたため、周恩来に嘆願しその指示によりたてられたものであるそうだ。

日本は移民政策ではなく棄民政策であるというのはよく言われた話で、それは移民したものを家族に持つ私も実感している。(琉球政府制作の移民奨励映画も「いまの沖縄本島には土地に比して人が多すぎるから移民しろ」なんていってたなあ。米軍基地減らせばいいんじゃね?と即座に思ったものだが。もちろんそんなことは簡単にできないことは承知の上でなおその「気軽さ」に腹が立つ)そのひとつの、非常に悲惨かつ端的に現れたのがこの満蒙開拓団なのだろう。見に行ってきます。


あと↓「花と兵隊」こちらも上映開始されたらいくつもり。未帰還兵についての映画です。http://www.hanatoheitai.jp/


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