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リメンバア・ミィ(ふつうならそんなことしないよ。) [マボロシの男たち(エロ風味)]

ここのところ眠れないのだ、とミッチェルに話した。手羽先の脂でぬめる指先を舐めながらそんなことをいっても大して説得力が無いのは分かっている。スコスコし過ぎだよ、とあっさり返されて「はぁ」としかいえない自分がかなしい。

どうも最近、誰からもやわらかい扱いを受けていないものだから、草木がしおれるようにゲンナリしている。なんとなくしっくりこない。たぶん大きな要因として彼に冷たくされているというのがあるのだが。目を見ずに会話するようになって、果たしてどれほどになるのだろうか。彼は私を捉えない。行きも戻りも自由で、それは放牧なのか放逐なのか。私には触れようとせず、電話にもでない。メールの返事もない。隣にいたのは、誰だったのか。

だが果たしてそれが事実なのかとなるとひどくあいまいで、不確かだ。もしかすると、梅雨の訪れとともにおそらく私が鬱に襲われているだけなのかもしれない。悪夢と現実がない交ぜになっているだけかもしれない。だいたい今日が何日で何曜日なのかも、実際のところおぼろげでよくわかってないのだし。

新しいのができて以来、自分が決めているやるべきことをまるで放棄してきた。例えば毎日映画を見るとか、毎日ジムへ行ったり走ったり、あるいは菜食主義(というかマクロビオティック)とか。やるべきことをやらずにいる日々は相手を恨むよりも自分に対する情けなさへの悔恨へ還元されるだけだ。蓄積されたユーツは私の喉元を締め上げ、明け方、日が窓から差し込む前に、強制的に眠りから嫌な汗と共に引き戻す。浅くクツクツと燻られるような眠りよりは、ひたすらおき続けているほうがましなのかもしれない。さきへさきへとすすみながら、道がただ袋小路へとつながっていることは熟知している、でもそこにしかいけないとしたら、さてどうしたらいいのだろう。

おととい、友達から手紙が来た。近況をアッサリと記した最後に「いますぐにでも全てを捨てて旅に行きたい気持ちだ」と書かれていた。私もどうやら伝染したのか、同じような気分の中に居る。どこへもいきたくないから、どこかへいきたいのか。どこにもいけないから、どこかへいきたいのか。さて、わたしがきえてしまっても、リメンバア・ミイ、あなたは私を思い出すだろうか?


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コメント 3

アキオ

ココロが求めてるまま行動するというのも
たまには必要かも、と強く思いつつ、かごの鳥なアキオなのでした。
by アキオ (2007-06-05 00:45) 

アキオ

籠で育ったトリは、籠が無くては生きて行けないかも、的な程
籠のトリではないけどね、と言い訳して去ろうw
by アキオ (2007-06-05 00:46) 

瑠璃子

まあまあw
なんていうか外にあこがれているウチがハナかもしれませぬよw
by 瑠璃子 (2007-06-07 12:24) 

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