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伝説の名著「電氣菩薩」根本敬先生のソウルに触れるべし! [書を捨てよ、街へ出よう(読書感想)]

某巨大掲示板の○西さんスレでお世話になっている佐賀さんが、拙ブログにいらっしゃった。そういうわけで(どういうわけだ?)ココログに掲載していた、根本敬先生の伝説の名著「電気菩薩」についてのレビューをコチラに転載したいと思う。サブカル全開なので、わからない人にはさっぱりわからないとは存じますが、以下のレビューや過去の「映像夜間中学」関連記事を読まれ、興味を持たれたらその因果律の世界を覗いてみてはいかがでしょう。
ただ、この「電気菩薩」はいうならば“秘伝の奥義”とでもいうべき内容なので、まずは「因果鉄道の旅」「人生解毒波止場」から入ることをオススメいたします。「人生解毒波止場」は、このあと登場する川○さんを(あっさり)知るにはちょうどよいかと思われますので是非読んでみてください。

電気菩薩―豚小屋発犬小屋行きの因果宇宙オデッセイ〈上〉

電気菩薩―豚小屋発犬小屋行きの因果宇宙オデッセイ〈上〉

  • 作者: 根本 敬
  • 出版社/メーカー: 径書房
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 単行本

ついに、ようやく、やっと、根性で、長い道のり、といくらあっても語れないほど、探しまくった根本敬著「電気菩薩」を、入手できました…長かったよぅ。これはまさにフィールドワークを行う上でのバイブルです。行わなくてもバイブルか。とにかく聖書。手引き書、人生訓、その他、すンばらしい内容が満載。読んだ後はポシンタンをがっつり食いたくなるのはまさに「定説」です。

私の大学の先輩である(わはは)佐川一政氏(パリ留学中にオランダからの女子留学生を殺し、屍姦し、そして食べた。詳細は「パリ人肉食事件」で検索してみてください。)について、多くの章がさかれており、マーダーケースブック好きな私としては彼のソノ後、に、やはり興味が尽きない。(しかしコリン・ウィルソン。頼むから、同じ内容で題名だけ変えた本を佃煮にできるくらいだすなよ。回数ばっかり多いが濃度のうっすい精液みたいに。だすことに意義があるんだな、ありゃ。買って読んでおんなじ内容だったことを知った日にゃ、金返せしかいえません。)

それにして、も。

やはり根本=幻の名盤解放同盟=K西杏、この存在は欠かせない。
(K西さんとは調布付近で不動産業を営んでおられる社長さん。シンガーソングライターとしても「有名」で、人生をかけて在日差別と闘っておられる。だがその闘いぶりは…。ともかく詳細は「人生解毒波止場」を読んでください。)
今回もK西杏さんについて、かなりの章が(ほとんどといっていいくらい)あてられているのだが、それでも語り尽くせない。過去、根本氏の著作の中で陰に陽にどれほど触れられてきたか。そのことを思えばその「存在」の巨大さ苛烈さにしみじみと感慨深いのだ。
そしてK西さんと私との因果でいえば、実はミッチェルは調布近辺に住んでおり、駅ではご本人を何度も目撃していたりする。しかもミッチェルのアパートはK山ハウジング(K西杏のお店。よい物件ありマス)で紹介してもらったという。そもそも仲良くなったきっかけも、ミッチェルがK西杏について詳しく、私は根本先生ファンであり、知り合ってしばらくしてから「えー、なんでK西杏知ってるの?」と、お互いのその事実に気づき、ひたすらその因果に慄然としたことにある。かくして私は根本先生を教えて、ミッチェルからはK西情報を教えられ、夜間中学に二人して通うようになり、現在に至る。やー、ワザワザだなあ。


↑これが噂の「烏山ハウジング」
しかも駅周辺のあちらこちらには「仔猫もらって!カワイイ」だの「シイノキ供養祭を×/×にやります」といった張り紙があり、まさにK西杏から逃れらないかんじ。

去年の夏、調布駅で歌謡ショーの準備するK西杏を見た。(それも初めて調布駅に行ったときに。ミッチェルが入院して見舞いに行った際だったなあ。)後ろにトラック(張り紙付き。在日の差別をなくせ!とか、チマ・チョゴリ事件に対して調布市長は謝罪せよ、とかそんなの)、その前に布が敷いてあり、ステージなのかな。真ん中にスペースがとってあり、風で布が飛ばないようにするためか、左右に椅子が置いてある。向かって右の椅子にはパンダかなんかのぬいぐるみ、左の椅子には綺麗に飾られた愛子様の写真(…。ちなみに愛子様カワイイ!という張り紙もアリ)。K西さんはまだ開演までに時間があるのか、トラックでなんか作業していた。このときはチマ・チョゴリだったように思う。そのバックには歌が流れていた。曲不明。

病院に行くバスに乗ってたら、金子ホールも見た。汚いフツーの民家系?デカイ看板がないと気づきませんでした。駅に行けば「金子祭り」のノボリもって立っているし。ここしばらく見ないな、と思ってたら、某巨大掲示板のK西さんスレにおいて、駅前に立っていたら、「電氣菩薩読みました」って通りがかりのヤツにいわれてファビョって入院したらしい、との書き込みがあった。

解説:ファビョる=火病(ハングル読みファビョン)のこと。「火病」の正式名称は「鬱火病」。 韓国・朝鮮人にだけ現れる特異な現象の精神疾患。 英語表記はwapyung。 怒りを抑えすぎて起こる、強いストレス性の精神疾患。強いストレスを適切に解消できず、我慢することで胸が重苦しくなる症状を指すという。 夫の浮気など、自分の思い通りにいかないことが重なり、それを胸にしまい込んで生きている女性に主に現れる。ひどい場合は死に至るという。 具体例としては、2002年の韓国大統領選挙中、投票日前日ににノ・ムヒョンへの支持を撤回したチョン・モンジュンや、2003年の冬季アジア大会の女子アイスホッケーにおいてカザフスタン戦で20-0というスコアで負けている最中に試合を放棄したことなどが挙げられる。 ヤフー百科辞典によると、1970年代後半から論議され、体系的に研究が進んでおり、「九六年、米国の精神科協会では、この火病を韓国人にだけ現れる特異な現象として精神疾患の一種として公認し、文化欠陥症候群の1つとして登載している」という。(以上2典Plusより引用)そこから転じて、怒りや興奮のあまりとんでもないことをしたり、やった人のことをファビョる、ないしファビョーンと2ちゃんねる等で主に利用されるようになった。2ちゃん語ですまんな。

K西さんをそこまで激高させる、その電氣菩薩。下巻があるが、発刊されていない。それどころか、この上巻ですら追加増補できない有様。まさに幻の名著と化している。不可の理由は、K西さんがその内容に激怒し、出版社や関係者宅に電話&FAX攻撃をしたせいだ…云々と、まあこんな風にマエフリだの伝説だの聞かされた日にゃアナタ!読むしかあるまいて。

それにして、も。

K西さんについて書かれた箇所を読んでも、そこには、根本敬先生の捧げる愛が燦然と輝くのみで、何故彼が血圧の上限を振りきったような抗議運動をしたのか、まったくわからない。ここでのK西さんのしゃべりは「~だわ」「~よ」といういわゆるオカマしゃべりである。確かに記述内容(根本妻に対する異常な嫉妬、あるいは同盟員に対する独占欲、女性っけのなさ等)からしても、彼はおそらくソッチ系の方じゃ…という印象はぬぐえない。そこが疳にさわったのだろうか。ただ、根本先生の方では、巻末で、これ以上ないほどの愛の告白をしている。ここまで愛されているのに。否、だからこそ、あそこまで彼を抗議に駆り立てたのだろうか?

亀が甲羅からすっぽ抜けたような亀一郎(中卒土方)や、自分の幼い娘を裸にし、ビデオ撮影させた鬼畜と罵られ、逮捕→実刑をくらった淫乱天使・ママ野際(ここまで性的に淫乱放埒になるという生き方だと、女ならある意味憧れるんじゃ…)イイ顔の智恵遅れのおっさん・平やン(平やンが監督することになったAVの、自作脚本がまたイイ!)等登場するが、やはり印象的なのはK西杏と佐川一政の両巨頭。ちなみに神軍平等兵こと故奥崎謙三氏も登場します。女装姿に注目。彼が出演した「神様の愛い奴」関連の話題がチラっとでてきます。

神様の愛い奴

神様の愛い奴

  • 出版社/メーカー: J.V.D
  • 発売日: 2003/08/08
  • メディア: DVD
(↑性器の世紀の問題作「神様の愛い奴」。途中で制作者側のごたごたがあって、この作品自体は根本氏の認めたものではない。そういう事情についてや諸々の神軍平等平関連の話題は、下巻にて主に触れられるらしい。だから下巻を…ああ…溜息)

最初から最後まで圧倒されっぱなしの本書において、最高のエピソードだったのがエピローグだ。まさに圧巻。登場するのは佐川一政氏だ。この本が書かれた頃、最高に精神的不安定だったらしい。彼はついにもう一度誰かを殺し、それを食べようとまで追いつめられたそうだ。その話を仲のよいSMの女王様にすると、彼女ははらはらと美しく涙を流してこういった。

「佐川さん…なにも、そんな惨めな死に方をしなくたって…私が7年後、アナタを殺して食べてあげるから、それまでに傑作をものにしなさい。」

彼は本当に嬉しそうな顔で根本氏に言った。

「僕はもう安心です。食べてくれる人がいるのだから」

これを美しいといわずしてなにをいうのだろう。

私はこの箇所にひどく動揺し、胸をうたれた。慟哭せねばならぬほど。今月は夜間中学、絶対いく。行かねばなるまいて。

追伸:読了した次の日、近くの駅で実にイイ顔のオヤジを発見した。
廃品回収業の袋を横に、道ばたで体育座りをしていた。失敗して焼けこげた鍋底のような皮膚をして、夕日にてらされていた。斜視気味の目はどこをみているかわからず、恍惚を見事に体現、具現化したような笑顔を浮かべ、ずっと座りこんでいた。画像撮ればよかったなあ。例のディープコリア写真術で。

人生解毒波止場

人生解毒波止場

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: -
故ナンシー関が「人類必読の書」と言い切った本。電気菩薩とでもいうほかのないすンばらしい人びとが織りなす曼荼羅。人生を変える書です。

因果鉄道の旅―根本敬の人間紀行

因果鉄道の旅―根本敬の人間紀行

  • 作者: 根本 敬
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 1993/05
  • メディア: 単行本
根本敬先生の原点ともいうべき本。フィールドワークというものはなにか?について考えさせられます。まさに人生万歳を高らかに宣言する書。
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